断者
だんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
=同= 狸穴の先生と呼ばるる占断者の言に「お前達は、何者かに咀われている」とあるは、同占断者が、同女との対話中に、同女の言葉の中に含まれたる或る事実を推測して、斯く云いたるに非ずやと疑わるる事。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
そうすれば百万円の金は、自然とお前の身に帰って来る」 最後に万象という占断者はこう判じた「これは天地否という卦です。
— 夢野久作 『夫人探索』 青空文庫
凡ての批評眼を抉り去りて後に聖経を解かむとするは、むかし羅馬教の積弊たりしものを受けて今日の浅薄なる聖経の読者が為すところなり、心を以て基礎とし、心を以て明鏡とし、心を以て判断者となし、以て聖経に教ゆるところを行はんとするは、最近の思想を奉じ自由の意志に従ひて信仰を形くるものなりけり。
— 北村透谷 『各人心宮内の秘宮』 青空文庫
もし恒子さん――主任看護婦の恒子さんが生きて居れば、失恋者がどちらであるかはたちどころにわかるが、その唯一の判断者たる恒子さんも共に死ぬのだから、もはや生きている誰にもわかりようがない。
— 小酒井不木 『ある自殺者の手記』 青空文庫
しかし今日、墨色判断者の行うところを見ると、たいてい人に「一」の字を書かせ、その周辺を年に割りつけ、月に割り当て、何年何月に吉事がある、凶事があるというやり方である。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
成功の排斥者のみが失敗の正当なる裁断者である。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
生まれつきの診断者として鋭い洞察をもって患者に接し医薬や正しい助言だけでなく親しみを患者に与え講義や臨床教示にさいして厳しい論理を聴講者と共有した。
— 伝記による医学史 『偉大な医師たち』 青空文庫
即ち、想像は、本書の認めるところによれば、哲学の全体系の根本的・最終的な判断者・決定者であるので、旧式の哲学者たちが想像の機能を使用して、自らの推論において想像により全く導かれるままに任せている、故に批難するのは不当ではないか、という反論である。
— A Treatise of Human Nature 『人間本性論(人性論)』 青空文庫