風前
ふうぜん
名詞
標準
where the wind blows
文例 · 用例
とあって捕吏を招集せんか、下枝は風前の燈の、非道の刃にゆらぐ魂の緒、絶えんは半時を越すべからず。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
もう、支那の独立性も、風前の燈火のように見えて来た。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
その居るや、行くや、出づるや、入るや、常に飄然として、絶えて貴族的容儀を修めざれど、自らなる七万石の品格は、面白う眉秀でて、鼻高く、眼爽に、形の清に揚れるは、皎として玉樹の風前に臨めるとも謂ふべくや、御代々御美男にわたらせらるるとは常に藩士の誇るところなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
小さな切札を一枚もつてゐるから一回だけは防げるとしても、思へば風前の灯火である。
— 牧野信一 『青白き公園』 青空文庫
彼等の運命は、依然として風前の灯であった。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
ああ生命は風前の灯である。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
覆面を取らぬ団員の生命は風前の灯にひとしかった。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
リーグニッツの不期戦は風前の灯火の感あった大王を救った。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
作例 · 標準
風前の広場で、枯葉がくるくると渦を巻くように舞い上がっている。
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彼は風前に立ちはだかり、飛んできた砂から小さな子供を守った。
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「風前に身を晒すと、冬の冷たさが骨身に染みるね」と肩をすぼめる。
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