層厚
そうあつ
名詞
標準
文例 · 用例
彈き葉のあさみどりなる、内|紅く紫くろき、層厚く七重八重なる、葉牡丹は大いにうれし。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
弾き葉のあさみどりなる、内|紅く紫くろき、層厚く七重八重なる、葉牡丹は大いにうれし。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
これを枯らしてはならぬと獅子の厚い骨を拾い、草を入れた鳥の小骨をその中に入れ、草なおも生長して獅子の骨に余るから、一層厚い驢の骨を見付け他の二骨を重ねてその草を入れ、志したナキシアの地に至って見ると、草の根が三つの骨に巻き付いて離れず、これを離せば草を損ずる故そのまま植えた。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
そして厚い上唇は、恐悦至極といった様子で、それより一層厚い下唇の上にのっかっている。
— 寓意を含める物語 『ペスト王』 青空文庫
職業的堕落婦人よりは一層厚顔だ。
— 内田魯庵 『三十年前の島田沼南』 青空文庫
美濃、飛騨、信濃を縄張りとして、運上によって営む生活は十万石の大名にも勝り、部下に信頼されることも、武士時代より一層厚く、いわば賤民の王として、不思議の勢力を揮っている巨然たる草莽の怪傑なのであったが、この怪傑の群にはいった数馬の運命はどうなるであろう。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
疾風が一層音高く怒號するにつれて、その白い泡は、――眞夏の路上の沙塵のやうに、一層厚くうづまいて、馳つて來るのが見られた。
— PECHEURS D'ISLANDE 『氷島の漁夫』 青空文庫
作為よりも必然が、一層厚く美を保証するからです。
— 柳宗悦 『民藝とは何か』 青空文庫