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嶄岩

嶄岩
名詞
1
標準
文例 · 用例
橋あり長さ数十間その尽くる処|嶄岩屹立し玉筍地を劈きて出ずるの勢あり。
正岡子規 旅の旅の旅 青空文庫
頂上は磊※たる嶄岩の堆積であって、南北の二隆起に分れ、肉眼では孰れが高いか判じかねるが、三角点は北の隆起に置かれ、其附近のみ僅かに一|勺の平地を存している。
木暮理太郎 利根川水源地の山々 青空文庫
左右の肩から胸のあたりへかけて、嶄岩の列が凄まじい岩の大波を捲き起している。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
更に其右には小窓の谷底から躍り上ったような嶄岩の列が、執念の手を伸して追い縋ろうとする雪の前に、美しい緑草の斜面を展開したり、恐る可き崩岩の礫を投げ下したりして、威しつ賺しつ、後ろさまに身を退きながら、爪立ちになって一斉に覗き込んでいる。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
唯一列の嶄岩――或者は縦横に切りさいなまれて創だらけの胴体が今にも一片一片剥がれ墜ちようとし、或者は堅硬な岩面に加えられた風雨の鑿氷雪の鉋に抉られ削られて、滑かな膚が鋭い菱角を尖らせ、伏すもの、峙つもの、横に長きもの、縦に平たきもの、紛然と入り乱れた上を、両手に石を抱いておずおず辿って行く。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
真白な山体に黒く印された十数条の嶄岩の列は、東の絶壁が容易に近付き難きことを示している。
木暮理太郎 三国山と苗場山 青空文庫
白萩川が池ノ谷と大窓の谷とに岐れている少し下流から、右に支渓を遡って一九二〇米の三角点附近に出で、夫から偃松や灌木の密叢を押分け、二六〇〇米の附近からは嶄岩の横をからみ、急峻な雪渓の上部を横断して幾つかの小隆起を越え、終に頂上に達するのである。
木暮理太郎 越中劒岳 青空文庫
二、三の隆起を一上一下しながら通り過ぎ、嶄岩の兀立した急斜面を登ると、霧の中から岩の尖塔が高く現れた。
木暮理太郎 大井川奥山の話 青空文庫