破邪
はじゃ
名詞
標準
crushing evil
文例 · 用例
私は破邪の剣を振って悪者と格闘するよりは、頬の赤い村娘を欺いて一夜寝ることの方を好むのである。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
そしてこの認識的|蒙昧から、詩の質と価値とは次第に低下し、しかもこれを破邪顕正すべき正見がない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
闇から闇へ片付けて、事の黒白を永遠に秘密の中に葬ろうとしたこの計らいが、豊後自身の方策から出ているか、それとも腰本治右が手を廻した策であるか、もしも治右が陰に動いて、破邪顕正の大役承わる大目付までをもおのが薬籠中のものにしているとしたら、ゆめ油断はならぬ。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
「好色破邪顕正という書籍、その新聞紙の包みが、ちょうど、殺人事件のあった大平氏宅の前に落ちて居たのです。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
ところで、富倉町の殺人事件が報告され、同時に、好色破邪顕正とヘーヤピンの届出があったので、私は若しやと思って早速そのヘーヤピンと、女の現にさして居るのとを比較して見ましたら、ぴったり一致したのです。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
ところが、好色破邪顕正の落し主があなたであるとわかったので、若しや、あなたが、その女の走り出て来るところに出逢われたのでないか、若し、そうとすればあなたの口から女の身許がわかるかも知れぬと、取りあえず、御たずね致した次第です」 この条理を尽した言葉に、康雄はもう沈黙して居ることの不可能を悟った。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
而もその玉こそは、彼が昨夜、「好色破邪顕正」を求めた古泉堂の変人、紺野小太郎翁が祖先伝来のものとして、常に珍重してかけて居る、草入模様の水晶のレンズであった。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
康雄が『好色破邪顕正』の値をたずねて、「少し高いな」と言ったとき、紺野老人は、かけて居た眼鏡をはずした。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
作例 · 標準
「波旬め、この世を惑わす悪しき心を持っておるな!」と、僧侶は波旬(はじゅん)に言い放った。
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仏教では、波旬は悪魔の王とされ、人々を誘惑すると言われている。
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まるで波旬の囁きのようだ、と彼は罪悪感に苛まれた。
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