ヤンマ
ヤンマ
名詞
標準
lamenting
文例 · 用例
藺のツンツン生えてゐるその尖頭に黒いヤンマが留つてゐて、その羽に日影の当つてゐるのが、何とも言へず沼の静けさを私に思はせた。
— 田山録弥 『ある日の印旛沼』 青空文庫
城址の錆びた沼に赤い夕日がさして、ヤンマが蘆の梢に一疋、二疋、三疋までとまっている。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
また、彼らはヤンマ――というとても大きな種類――について話したが、古い歌にはサムライがヤンマと呼ばれたと話してくれた。
— WITH KYUSHU STUDENTS 『九州の学生とともに』 青空文庫
故郷の藁葺家と、汚ない八畳の間と、裏の栗の樹と、真黒になつてヤンマ取りに夢中になつて居る八歳の子供と――其子供が別の子供のやうに眼の前を通つた。
— 田山花袋 『父の墓』 青空文庫
トンボには銀ヤンマのような堂々たる者もあり、トオスミトンボのような楚々たる者もあり、アカトンボのようなしゃれた者もあって、一寸彫刻に面白そうに思えるが、これがやはり駄目。
— 高村光太郎 『蝉の美と造型』 青空文庫
森林こそ欠けているが、清冷な雪解の水を湛えた大小幾十の池の面には、山と雲との影が綾に織り出されたり消されたりして、其間を縫って銀光沢を帯びた青緑色のヤンマの一種が梭のように飛び交うている。
— 木暮理太郎 『日本アルプスの五仙境』 青空文庫
輸送指揮官にそういってくれ」 船員が甲板に駆けあがってきて、ヤンマーとボートを二重に縛りつけ、艙口を粗布で蔽ってその上へロープをかけた。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
のけぞって見なければ頂が見えないような高い波が岩のような塊になって甲板へ落ちかかり、一撃で一番のボートを粉々にし、二度目の波がヤンマーをマッチ箱のようにへしつぶした。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
作例 · 標準
故郷を離れた老人は、時折遠い目でヤンマを呟いていた。
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彼の歌声には、人生の悲哀を表現するような深いヤンマが込められていた。
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戦争で失った家族へのヤンマは、彼の心から消えることはなかった。
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ウィキペディア
ヤンマ(蜻蜓)はトンボ目不均翅亜目ヤンマ科(Aeshnidae)の昆虫の総称を指す。大概はヤンマといえばオニヤンマ科の昆虫も含む。広義にはエゾトンボ科やサナエトンボ科などの昆虫も含む。
出典: ヤンマ — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0