橋々
橋々
名詞
標準
文例 · 用例
火災後、橋々の上には、箪笥やカバンの金具が一面にちらばっていたのでも、おおよそ想像が出来る。
— 寺田寅彦 『鑢屑』 青空文庫
永くこの経験と教訓を忘れないために、主な橋々に、この焼けこぼれた石の柱や板の一部を保存し、その脇に、銅版にでも、その由来を刻したものを張り付けておきたいような気がする。
— 寺田寅彦 『鑢屑』 青空文庫
この水流に架かる十筋の橋々を縫うように渡り検めて、私は流の上下の河岸を万遍なく探してみた。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
私は社長に注文して、まず二つ三つその橋々を車で渡って貰った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
「今日は八月十三日也、去年今夜長屋へ鵜川携具来飲、明日平井黒沢来訪、十五日舟遊、十六日黄昏貴家へ参、備前人同道、夫より茗橋々下茶店にて待月、却而逢雨てかへり候」と云ふのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
茶店の在る所を、茶山は茗橋々下と書し、蘭軒は礫川と書してゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
正徳元年板|其碩の『傾城禁短気』に「この津の橋々に隠れなき名題の呂州(風呂屋女を指す)猿女上人」、一向宗の顕如に猿をいいかけたり。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
江戸大城の関門とも言うべき十五、六の見附をめぐりにめぐる内濠はこの都会にある橋々の下へ流れ続いて来ている。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫