少い
すくない
形容詞
標準
文例 · 用例
一は成功の余沢を広く他に及ぼし、一は未だ広く余沢を及ぼさぬと云うに過ぎぬ、俳句はその流れを酌む人が多いから偉大で歌はその流れを酌む人が少いから注意に価せぬとはあまりに浅薄なる批評眼と云わねばならぬ。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
家庭料理などと、洒落れて居られる家は少いのじゃ。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
只今、ごく◇最近に續出する詩集については、ただ一時の場當り的價値を言ひ得るのみで、その實の眞價は何人にも不明であるが、明治時代のものに就いては、多少いくぶん確實に近い評價をもち得るだらう。
— 萩原朔太郎 『名詩集「思ひ出」の眞價』 青空文庫
そして近代人といふのは、多いか少いかこのむしなのではないか?
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
即ちラムボオの皺はソフィズム色を多いか少いかしてゐたのだ。
— 小林秀雄に 『小詩論』 青空文庫
母の頭から、――それでなくても少い髪だのに、梳が落ちかけててる、向ふに行く後姿をみ送る時、彼は梳のことを注告しようかとも思つたが、それさへ情なくつて出来なかつた。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
(金の酒……) もう人通りの少い町を、電車がゴーゴーとやつて来た。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
詩人の方が小説家より、とかく気分に支配され勝ちであるとか、気がよすぎるとか、小説よりも詩の本は少いとか、飜訳も小説のに比べれば不完全なものが多いなぞといふ様様な、随分尤もな理由があるのでもあらうが、詩人は切角刻苦しなければなるまい。
— 中原中也 『よもやまの話』 青空文庫