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い草

いぐさ異読 イぐさ・イグサ
名詞多音語
1
標準
soft rush (Juncus effusus var. decipiens)
文例 · 用例
かの、君が幼な時汽車で通りかゝつた小山の裾の、春雨に打たれてゐたどす黒い草の葉などを、また窓の下で打返してゐた海の波などを……       ※ 実生活は論理的にやるべきだ!
―― a Cobayashi Me Voila 青空文庫
つまらない草花がみんな「いきもの」だという事をこれほど明白に見せつけられたのは初めてであった。
寺田寅彦 春六題 青空文庫
たとえば郊外を歩いていて道ばたの名もない草の花を見る時や、あるいは遠くの杉の木のこずえの神秘的な色彩を見ている時に、わずかの瞬間だけではあるが、このえびの幻影を認める事ができる。
寺田寅彦 田園雑感 青空文庫
林の奧の、やや廣い草原に、異形の物が十數人、と言ふのか、十數匹と言ふのか、とにかく、まぎれもない虎の皮のふんどしをした、あの、赤い巨大の生き物が、圓陣を作つて坐り、月下の宴のさいちゆうである。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
なにが悲しいつたつてこれほど悲しいことはない草の根の匂ひが静かに鼻にくる、畑の土が石といつしよに私を見てゐる。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
湿つた野原の黒い土、短い草の上を  夜風は吹いて、 死んだつていいよう、死んだつていいよう、と、  うつくしい魂は涕くのであつた。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
今は青い草と花があって、完全に山と裾野の美を示している。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
その一ヶ月前位に、農民たちは腹までも川の水に浸つて、三角洲に生えた丈の長い草を苅りに、川を渡つて行つたのを私は見てゐたから。
葉山嘉樹 氷雨 青空文庫
作例 · 標準
い草は畳の原材料として昔から使われている。
い草の香りは夏の涼しさを感じさせてくれる。
この地方で栽培されるい草は品質が高い。
い草を編んで趣のある工芸品が作られる。