小包み
こづつみ
名詞
標準
文例 · 用例
服装は、将棊の駒を大形に散らしたる紺縮みの浴衣に、唐繻子と繻珍の昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色|縮緬の蹴出しを微露し、素足に吾妻下駄、絹張りの日傘に更紗の小包みを持ち添えたり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
小包みが届いた時、いちおう着てみて、おもしろくないから、戸棚へ入れておいた。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
十四五日にして開票の結果は、総数二千有余、何円以下何円以上何名何名、一等八円いくら、二等六円何ぼ、三等五円なにがしと決定して、一等二等の当選者の宛名にした賞品の小包みが山積してあった。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
帰校すると故国より小包みなり。
— 牧野信一 『サフランの花』 青空文庫
そればかりか、わざわざ秤にかけたり、物指ではかってみたりするまでもなく、ちょっと品質を見ただけで、羅紗なり他の織物なりが何ヤールあるかということを一目で見抜いたり、小包みを手に持って見ただけで、即座にその目方が何百匁あるかを言いあてたりすることが出来た。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
――母より小包み来る。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
別府より) 静かな、知性ある友情の慰め あなたからのかずかずのやさしいすぐれた手紙や、小包み、雑誌などはみな残らずたしかに落手いたしています。
— 倉田百三 『青春の息の痕』 青空文庫
私が行けないから小包みばかりがノロノロと道中して行くのかと思うと気がもめますね、いつぞやの栄養読本が半月かかったあのでんでは隆治さんは出発してしまいます。
— 一九四二年(昭和十七年) 『獄中への手紙』 青空文庫