見付かる
みつかる
動詞
標準
文例 · 用例
これも前日か前々日の体験中に夢の胚芽らしいものが見付かる。
— 寺田寅彦 『夢判断』 青空文庫
ありとあらゆる可能な態度のヴァリアチオンが列挙してあるので、それらの各種の代表者を現代の吾々の周囲から物色するとすぐにそれぞれの標本が見付かる、そうして最後に自分自身がやはりそのうちのどれかのタイプに属することを発見して苦笑する人が多いであろう。
— 寺田寅彦 『徒然草の鑑賞』 青空文庫
その訳は、人間の頭で考え得られる大概の事は昔のギリシア人が考えてしまっている、それだからギリシアの戦術を研究すれば何かしらきっと今度の戦争に役に立つような、参考になるようなうまい考えの掘出しものが見付かるだろう、というのであった。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
「庭へ出たらどこか逃げ路が見付かるかも知れない」 お蝶は一生の勇気をふるい起して、息を殺しながらそろりそろりと滑っこい畳の上を忍んであるいた。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
いよいよその本人が見付かると、それをどうして連れてくるかということについて、屋敷内では議論が二つに分かれた。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
あのF――学園の園芸手ほどの、勤めが楽で余禄の多い勤め口はまたと他に見付かるものではない。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
おまえが捧げる相手が見付かるまで、わたしはなお禁慾の生活を続けるであろう。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
併し、それだけに本當に「動かない」春風の句を作るのは容易でないのであつて、例へばいゝ加減な句集の中で春風を秋風で置換へても大した差しつかへのないやうなものを物色すれば一頁に二三はすぐに見付かる位である。
— 寺田寅彦 『天文と俳句』 青空文庫