踊らされる
おどらされる
動詞-一段
標準
to be manipulated
文例 · 用例
特に千鶴子にだけ感じる自分の愛情とはいえ、日本を出てから頭に何んの変化も受けなさそうな千鶴子の健康さを、矢代は不思議と思うよりそっとそのまま包みたくなり、中味の空な思想の形骸に踊らされるこのごろの毒から、せめてこの母体だけなりとも守りたいと思う念慮は、マルセーユ上陸以来矢代の変らぬ努力だった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
ブルジョア的教養に富んだ・或いは又富まない・無知な読者はそして、このイデオロギー機関のジャーナリズム機能を通じて、誠にあざやかに踊らされる。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
こういう連中は、相手がまだ口を開かぬうちから、もう議論を始めようとしており、自分の考え方と明らかに矛盾しているような事柄には決して賛成することが出来ず、馬鹿を利口と言ったり、とりわけ他人の笛におどらされるなどということには、断じて承服できないらしい。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫