幻辞.com

鎧通し

よろいどおし
名詞
1
標準
文例 · 用例
それを詳しく云うと、合わせた形がちょうど二の字形をしていて、その位置は、甲状軟骨から胸骨にかけての、いわゆる前頸部であったが、創形が楔形をしているので、鎧通し様のものと推断された。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
それが、演奏椅子に腰から下だけを残して、そのままの姿で仰向けとなり、右手にしっかりと鎧通しを握っているのだった。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
と云うのは、勿論|鎧通しを握って、|此の人を見よ――とばかりにのけ反りかえっている、紙谷伸子の姿体だったのである。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
全身にも、単純失神特有の徴候が現われていて、痙攣の跡もなく、綿のように弛緩しているけれども、不審な事には、仄のり脂が浮いている鎧通しだけは、かなり固く握り締めていて、腕を上げて振ってみても、いっこうに掌から外れようとはしない。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
例えば、鎧通しを握っていたことに、有利な説明が付いたとしてもだよ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
それより手近な問題は、鎧通しを伸子が握らされたか否か――にあると思うのだ」「いや、失神してからは、けっして固く握れるものじゃない」と法水は再び歩きはじめたが、すこぶる気のない声を出した。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
あの倍音の中には、失神の原因をはじめとして、鎧通しを握っていた事から、先刻僕が指摘した廻転椅子の矛盾に至るまでの、ありとあらゆる疑問が伏さっているに違いないのだ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
そして、調査書を法水に渡してから、「鎧通しは、やはりあの一本だけでした。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
ウィキペディア

鎧通し(よろいとおし、よろいどおし)は、日本刀の一種。その名の通り、組み打ちで敵を鎧の隙間から刺すことに特化した短刀である。

出典: 鎧通し — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0