貰い子
もらいご
名詞
標準
文例 · 用例
主人はもう三十を越したもんだから、早く貰い子でもせざあなるめえというので、八王子にいる遠縁のものからお安という娘を貰って、まあ可愛がって育てていたんだ。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
「いっそ貰い子が男だと、妻わせるということも出来るんだけれど、みんな女じゃどうにもなりませんわね」「それだから困る。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
それだから、いよいよ追い出される時には大変に口惜しがって、自分は貰い子だから実子が出来た以上、離縁されるのも仕方がない。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
最近安二郎は貰い子をすることになっていた。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
最近、男の子を貰い子して二人暮しが三人になり、賑やかになる筈だったと泣いたことは泣いた。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
宿の主婦の育てていた貰い子で十歳くらいの男の子があったが、この子の父親は漁師である日|鮪漁に出たきり帰って来なかったという話であった。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
十七 銀子が稽古に通っている、千葉神社の裏手に大弓場などもって、十くらいの女の貰い子と二人で暮らしている、四十三四にもなったであろう、商売人あがりの清元の師匠を、親父の後妻にしたらと、ふと思いつき、ある日磯貝に話してみた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
三十代の夫婦の外に、七つになる女の貰い子があるきり、老人気のないこの家では、お島は比較的気が暢びりしていた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫