音価
おんか
名詞
標準
phonetic value
文例 · 用例
美馬の郡名は、みぬまあるいはみつま・みるめと音価の動揺していたらしい地名である。
— 折口信夫 『水の女』 青空文庫
わらはなども、とり上げずに、乱れたい儘に、短くはらゝかした髪である事は、わらゝば・はらゝなどいふ、H音・V音の音価動揺時代を知つた人には訣りきつた、所謂ばらけ髪である。
— 折口信夫 『方言』 青空文庫
「ひ」と「ゐ」とは、音韻に相違はあつても、此時代はまだ此二音の音価が定まらないで、転化の自由であつた時なのだから、仮字の違ひは、物の相違を意味せないのである。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
斎はいとゆ両音あつて、音価が動揺してゐる様に考へて居たが、此はいが動かぬ音で、熟語を作る時にゆに変るのである。
— 折口信夫 『熟語構成法から観察した語根論の断簡』 青空文庫
方言などは、其村々の本貫を示してゐる傾向が著しいが、音価の動揺・音勢点の相違・音韻の放恣な離合・発声位置の不同などから、表面非常な相違があつても、実は根元一つと見えるものも多い。
— 熊本利平氏に寄す 『雪の島』 青空文庫
美馬の郡名は、みぬま或はみつま・みるめと音価の動揺してゐたらしい地名である。
— 折口信夫 『水の女』 青空文庫
端厳微妙のおんかおばせ、雲の袖、霞の袴ちらちらと瓔珞をかけたまいたる、玉なす胸に繊手を添えて、ひたと、おさなごを抱きたまえるが、仰ぐ仰ぐ瞳うごきて、ほほえみたまうと、見たる時、やさしき手のさき肩にかかりて、姉上は念じたまえり。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
端厳微妙のおんかほばせ、雲の袖、霞の袴ちらちらと瓔珞をかけたまひたる、玉なす胸に繊手を添へて、ひたと、をさなごを抱きたまへるが、仰ぐ仰ぐ瞳うごきて、ほほゑみたまふと、見たる時、やさしき手のさき肩にかかりて、姉上は念じたまへり。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
標準
note value