宰
さい
名詞
標準
文例 · 用例
僕が高森を知つたのは七八年前のことであるが、彼はその前から詩を書いて、日夏耿之介主宰の游牧記等に発表してゐた。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
僕なぞまだ何処にも発表しない頃のことだし、何れ高森の方が早く所謂詩壇に出るのであらうと思つてゐたが、游牧記の後では、石川道雄主宰の半仙戯、其の後は友野代三主宰の童説といつたあまり世間の表てに顔を出したがつてゐない雑誌に発表するだけで、一向に其の他に発表はしたがらないのであつた。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
時に声あり内より聞ゆ、その調子の深遠なる永遠より響き来るがごとし、その威力ある宇宙の主宰の声なるがごとし、余の全身を震動せしめていわく、「正義は正義なり」と、しかしてのち粛然たり。
— 内村鑑三 『基督信徒のなぐさめ』 青空文庫
またわが『平家物語』における三位通盛の妻|小宰相の自殺の如きもこの類である。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
人はよくいう「我は宇宙の主宰者たる神を信じ自己がその僕たるを知る」と。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
これ神の主宰者たるを真に知らざると共に、自己のその僕たるをも真に知らぬのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
読者の支持におされて、しぶしぶ、所謂不健康とかいう私(太宰)の作品を、まあ、どうやら力作だろう、くらいに言うだけである。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
また、或る「文豪」は、太宰は、東京の言葉を知らぬ、と言っているようだが、その人は東京の生れで東京に育ったことを、いやそれだけを、自分の頼みの綱にして生きているのではあるまいかと、私は疑ぐった。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫