銀鉱
ぎんこう
名詞
標準
文例 · 用例
が、それはゴーチェが異国情緒を求めてスペインへ行ったのとはちがい、サルジニアに在る銀鉱で儲けようと思いついたからであったし、南露には後に結婚した彼の愛人ハンスカ夫人が三千人もの農奴のついたそこの領地へ行っていたからである。
— 宮本百合子 『バルザックに対する評価』 青空文庫
キャラコさんは、みなに、おやすみ、をいってじぶんの寝床のある『食堂』までひきさがると卓の上に立てた薄暗い蝋燭の光の下へノートをひろげて、低い声で、「……Au……金、……CuFeS2……黄銅鉄、……Ag2S……輝銀鉱……」 と、二時ごろまで、鉱石の成分式の暗記をやっている。
— 女の手 『キャラコさん』 青空文庫
さき頃、二代廟の奥院の裏山から突然水銀が湧き出した、沖積層からできた愛宕山の地続きに水銀鉱があるはずはあるまいと、その道の人が調査したところ、秀忠の棺に詰めた朱が水銀に化して溢れ出し、これが地層を徹して露地へ湧き出したものと分かった。
— 佐藤垢石 『増上寺物語』 青空文庫
このように金銀が豊富なのは、この国に金鉱銀鉱が多いのみならず、それを貨幣として用いないで全部インカ王の手に集めるからである。
— 日本の悲劇 『鎖国』 青空文庫
しかし彼はカストロには反抗せず、その勧めに従って南方ボリビアのポトシ銀鉱開発などに従った。
— 日本の悲劇 『鎖国』 青空文庫
銀鉱の経営に没頭していたゴンサロの許へ国中から手紙や使者が集まった。
— 日本の悲劇 『鎖国』 青空文庫
どんな寂しい山でもたくさんにトンネルを掘っているうちには、金銀鉱に当たるかもしれない。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫