寝蒲
ねかばの
名詞
標準
文例 · 用例
不運なことには、彼は毎夜のやうに寝蒲団をびつしよりにしてしまつた。
— 徳田秋聲 『閾』 青空文庫
「お父さんの夏の寝蒲団がないんで、何か買つてあげたいといふもんですから……」「夏蒲団?
— 徳田秋聲 『青い風』 青空文庫
」 この冬もF子のところで、F子の勧めで彼は寝蒲団地を買つて来たことがあつたが、どこへ仕舞つたか、そのままになつてゐた。
— 徳田秋聲 『青い風』 青空文庫
そのうす暗い明かりで、板敷の向うは三疊ほどの疊敷になつてゐること、周圍の板壁は眞黒に煤けて、方々に割れ目ができてゐて、そこから風がふきこみ、煙をうづまかせ、板壁には衣物のやうなものがいくつか掛けられて、疊敷のところには汚い垢じみた寢蒲團が何枚かつまれてあるのを見た。
— 田畑修一郎 『南方』 青空文庫