遮二
遮二
名詞
標準
文例 · 用例
「でも予想してみてもつまらない」、で、私は遮二無二読み始めたが、殆んど頭には這入つて来なかつた。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
そのレールの上を、今、円筒形の、途方もなく大きい列車が、まるで星に向つて放たれたロケットのやうに、遮二無二走つて行くのでした。
— 中原中也 『夜汽車の食堂』 青空文庫
岩が落ちて来るような勢いでそのひとの顔が近づき、遮二無二私はキスされた。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
私は腕をのばして遮二無二枝につかまった。
— 太宰治 『狂言の神』 青空文庫
兵卒は無い力まで搾って遮二無二にロシア人をめがけて突撃した。
— 黒島伝治 『橇』 青空文庫
彼は、遮二無二、娘を奪い出そうと考えていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
危く、蒙古犬に喰われそうになっていた浜田たちは、嬉しげに、仲間が現れた、その方へ遮二無二に馳せよった。
— 黒島傳治 『前哨』 青空文庫
兵卒は、誰れの手先に使われているか、何故こんな馬鹿馬鹿しいことをしなければならないか、そんなことは、思い出す余裕なしに遮二無二に、相手を突き殺したり殺されたりするのだ。
— 黒島傳治 『戦争について』 青空文庫