拘攣
拘攣
名詞
標準
文例 · 用例
勝形成りて而して復北に渡らば、将士解体せざらんや、公等の見る所は、拘攣するのみと。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
擦りあかめたまぶちに、厳しく拘攣する唇、またしても濃い睫毛の下よりこぼれでる涙の雫は流れよどみて日にきらめいた。
— イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 『あいびき』 青空文庫
「アクーリナ」はその顔をジッと視詰めた、しだいしだいに胸が波だッてきた様子で、唇も拘攣しだせば、今まで青ざめていた頬もまたほの赤くなりだした……「ヴィクトル、アレクサンドルイチ」トにじみ声で「お前さんも……あんまり……あんまりだ」。
— イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 『あいびき』 青空文庫
われは喪心者の如く凝立して、拘攣せる五指の間に牢く拳銃を攫みたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
勝久は腰部の拘攣のために、寝がえりだに出来ず、便所に往くにも、人に抱かれて往っていた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
形容すべからざる嫉妬の念が、老衰した己の筋肉の間を狂奔して、その拘攣してゐた生活力を鞭うち起たしめた。
— BALTHASAR ALDRAMIN. KURZE LEBENSGESCHICHTE AUS DEM ALTEN VENEDIG. 『復讐』 青空文庫
我指はもう拘攣して来た。
— BALTHASAR ALDRAMIN. KURZE LEBENSGESCHICHTE AUS DEM ALTEN VENEDIG. 『復讐』 青空文庫
毎日私か小言のいい続けどす」まるで何を言っているのか、拘攣したように変なところに力を籠めて空談を巻いている。
— 近松秋江 『霜凍る宵』 青空文庫