山荒らし
やまあらし
名詞
標準
文例 · 用例
あるものは、みにくい大きなヤマアラシのように見えます。
— ――七つのお話からできている物語―― 『雪の女王』 青空文庫
今朝など彼は、恰度彼が入口の扉をくぐらうとした時に雪太郎がクルマの閂を曳くと、何事かを喚きながら地団太を踏んで口惜しがり、小屋中をヤマアラシのやうに駈けまはつた。
— 牧野信一 『沼辺より』 青空文庫
ヤマアラシの針の模様のように見えたし、あるときは蛇皮の筒のようであった。
— BITS OF LIFE AND DEATH 『死生に関するいくつかの断想』 青空文庫
ヤマアラシの火つけ役か」「米騒動の時だって、たったひとりのおかみさんが、米屋をやっつけろと叫んだだけで、あのすごい焼き打ちがはじまったんだ。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
文句は言わせねえ」と俺は強く出て、「ヤマアラシだけが俺たちの目的じゃない。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
その方共の懐中を狙うたお山荒しの女スリは、直参旗本早女主水之介が押え捕ってつかわしたぞ!
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
郡上八幡に出て一泊した時、郡長が来て、私は警察上りで、木地屋の山荒しにさんざん閉口した苦い経験をもっているといいながら、こんな事件の話をしてくれた。
— 柳田国男 『故郷七十年』 青空文庫
二 山荒し こうしたいきさつで、俺は大分、人間というものを見直すことができた。
— 中村清太郎 『ある偃松の独白』 青空文庫