邦土
ほうど
名詞
標準
realm
文例 · 用例
しかれども日本政府の眼より見れば五十年は決して長からず、南海岸は邦土の一部分なり。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
この論文の始めの序説中、日本人の独創能力に乏しい事を述べた一節に、チャンバレーン博士の言ったという言葉を引いて、「この邦土で純粋に日本固有というべきものはただ二つ、それは風呂桶とそうしてポエトリーである」と述べている。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
そしてこの村から川上の方を望めば、いずれ川上の方の事だから高いには相違ないが、恐ろしい高い山々が、余り高くって天に閊えそうだからわざと首を縮めているというような恰好をして、がん張っている状態は、あっちの邦土は誰にも見せないと、意地悪く通せん坊をしているようにも見える位だ。
— 幸田露伴 『雁坂越』 青空文庫
舶来種のまだ我邦土には何処やら居馴染まぬ花だが、はらりとした形も、深い空色も、涼しげな夏の花である。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
邦土美なりといえどもイタリアの単騎長駆ただちにその城下を陥れらるるがごときにあらず。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
版図もとより偏少にしてこれをもって各国に雄視するに足らざるはもちろんなりといえどもその位置の便宜を得、将来東洋貿易の中心たる好機会を有するの一点よりして考うれば邦土偏少なりといえども決して遺憾とするに足らず。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
われらは我邦土本来の面目の何たるかを知りこれを失はざらん事を慮かるに過ぎず。
— 永井荷風 『一夕』 青空文庫
世、兆民居士を棄てたるか、兆民居士、世を棄てたるか、抑も亦た仏国思想は遂に其の根基を我邦土の上に打建つるに及ばざるか。
— 北村透谷 『兆民居士安くにかある』 青空文庫
作例 · 標準
祖先の守ってきたこの邦土を、未来へ引き継ぐ責任がある。
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彼は自らの命をかけて、邦土の平和を守り抜いた。
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異国の地から、故郷の邦土を遠く思い描いた。
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