無前
むぜん
形容動詞
標準
文例 · 用例
他年|煢々孤立、五洲の内を環顧するに一の同種の国なく一の唇歯輔車相倚り相扶くる者なく、徒らに目前区々の小利を貪りて千年不滅の醜名を流さば、豈大東男児無前の羞に非ずや。
— 中島敦 『斗南先生』 青空文庫
哲学はしばしば無前提の学と称せられている。
— 三木清 『哲学入門』 青空文庫
いわゆる無前提とは前提がないということでなく、最も必然的な前提に立つということでなければならぬ。
— 三木清 『哲学入門』 青空文庫
かようにして自己の前提であるものをみずから意識し反省してゆくことが、哲学の無前提性といわれるものの意味でなければならぬ。
— 三木清 『哲学入門』 青空文庫
」また我々は、「この考察の仕方は無前提ではない。
— 三木清 『マルクス主義と唯物論』 青空文庫
絶對的な體系が成立するためには、無前提的な、絶對的な端初がなされねばならぬと考へられる。
— 三木清 『歴史哲學』 青空文庫
ヘーゲルが何故に無前提的な、絶對的な端初を求めたかと云へば、彼は思惟を體系的な思惟と考へたからである。
— 三木清 『歴史哲學』 青空文庫
」マルクス及びエンゲルスは彼等の辯證法的、唯物論的考察の仕方に就いて、この考察の仕方は無前提でなく、却て現實的な前提から出發し、それを瞬時と雖も離れないと云つてゐる。
— 三木清 『歴史哲學』 青空文庫