御召し物
おめしもの
名詞
標準
文例 · 用例
御食事は勿論、御召し物さえ、御不自由勝ちに違いありませんから。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
元より薄色の袿と申しましても、世間に類の多いものではございますが、もしやあれは中御門の姫君の御召し物ではございますまいか。
— 芥川龍之介 『邪宗門』 青空文庫
「あなた、お召しものへ沢山泥坊草が喰つ附いて居りますよ。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
お召しものでござんす。
— 子持ちすずり 『右門捕物帖』 青空文庫
」「いいえ、お帰りになりはしませんよ、階下にはちゃんとお召しものがあるんですもの。
— 室生犀星 『三階の家』 青空文庫
――玉座の前はお召しものをお脱ぎくださいませ。
— 室生犀星 『京洛日記』 青空文庫
「あ、……笹竜胆のご定紋がついて……ご隠居さま、もしや、もしや若さまのお召しものの切れはしではございませんでしょうかしら?
— 橘外男 『亡霊怪猫屋敷』 青空文庫
恭助は太く疲れて禮服ぬぎも敢へず横に成るを、あれ貴郎お召物だけはお替へ遊ばせ、夫れではいけませぬと羽織をぬがせて、帶をも奧さま手づから解きて、糸織のなへたるにふらんねるを重ねし寐間着の小袖めさせかへ、いざ御就蓐と手をとりて助ければ、何其樣に醉ふては居ないと仰しやつて、滄浪ながら寐間へと入給ふ。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫