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釣瓶落とし

つるべおとし
名詞
1
標準
文例 · 用例
夕餉前のわずかな時間を惜しんで、釣瓶落としに暮れてゆく日ざしの下を、彼らはわめきたてる蝙蝠の群れのように、ひらひらと通行人にかけかまいなく飛びちがえていた。
有島武郎 卑怯者 青空文庫
物の怪に狂う吾妻姫 暮れるに早い秋の日が、釣瓶落としに暮れかかり、晴れていた空が曇ると見る間に、時雨がハラハラと落ちて来た。
国枝史郎 蔦葛木曽棧 青空文庫
暮れるに早い秋の日は、誰に遠慮をしようともせず、釣瓶落としに落ちかかり、忽ち、四辺は暗くなった。
国枝史郎 蔦葛木曽棧 青空文庫
「……」 目の上一杯にひろがっている夕空がみるみる言葉どおりの釣瓶落としに暮れいろを深めそめ、ヒューヒュー音立ててそこら堆い萩の枯葉を動かしてはしきりと次郎吉の身体全体を吹き抜けていく夕風も、はや夜風といいたいほどの肌寒さを加えてきていたが、懐手をしたまんまその目を動かせようともしなかった。
正岡容 小説 圓朝 青空文庫
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