考え付く
かんがえつく
動詞
標準
文例 · 用例
殊に最後の「百万円」を考え付くことはこの際、大変効果的だった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
というのは、前から準備してあった七匹の蟹は七人の客の前に出して、あとから買った一匹を主人の膳に付けたのですから、その蟹に何かの毒でもあるのではないかとは、誰でも考え付くことです。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
又それがわかればその人間の名前が、ウッカリ歯から外へ出されない事も、直ぐに考え付く筈じゃないか。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
この黴臭い匂いと樟脳に似た木の香が弥勒様の木像の中で滲み込んだものである事は、誰でも考え付く事であろうが、併し、この香水の匂いにはチョット気の付く者がいなかったであろう。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
しかし私は子供の時分から便所に這入る時に限って、冬でも着物を脱いで行く習慣があったので、多分夢うつつのうちに、そうした習慣を繰り返したのだろうと考え付くと、格別不思議にも感じなくなったように思う。
— 夢野久作 『一足お先に』 青空文庫
そうしてその御礼には、書物を一冊買うだけのお銭を遣れば、貧乏人等は喜んで話して聞かせるに違いないと、こう考え付くと美留女姫は、最早一秒時間も我慢が出来なくなった。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫
「流石の君にも是ばかりは考え付くまいと思うがね……あれは此僕の両親なのさ、血肉を分けた本当の親だ」 ホートンは驚きの表情を素直に顔に浮かべながら、「それにしても何処でご両親を発見なされたのでございましょう!
— 国枝史郎 『喇嘛の行衛』 青空文庫
それでなくてもそう云うことには割に気の廻る女であるから、自分が何のために一と足先に帰らされたかと云うことを、自然考え付くかも知れない。
— 中巻 『細雪』 青空文庫