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近在

きんざい
名詞
1
標準
neighboring villages
文例 · 用例
自然は相当に美しいが、何分近在の百姓が大勢詰めかけるので、伊香保そのものの空気が、まるで田舎の温泉場に変つてしまふ。
萩原朔太郎 石段上りの街 青空文庫
息子が来いと云いますのでなあ」と言葉つき不思議なるを、国はと問えば広島近在のものなる由。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
近在の人らしい両親に連れられた十歳位の水兵服の女の子が車に酔うて何度ももどしたりして苦しさうであるが、苦しいとも云はずに大人しく我慢してゐるのが可愛想であつた。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
近在の人らしい両親に連れられた十歳くらいの水兵服の女の子が車に酔うて何度ももどしたりして苦しそうであるが、苦しいともいわずに大人しく我慢しているのが可哀相であった。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
近在で春蚕のあがったのを買集めているところです」 有志の一人は説明した。
岡本かの子 みちのく 青空文庫
私には少年時代に父に伴われて有馬温泉の近在で見た盆踊のことが懐しく思い出された。
九鬼周造 外来語所感 青空文庫
何の用だ」 「これは都田村の親分で御座いますか」 安五郎が吉兵衛に、 「吉兵衛、お前の知ってる人か」 「へえ、この近在の村の若い者で御座いますよ」 「そうか、七五郎さんとやら、一体俺に何の話か知らねえが、丁度今将棋の面白え処だ、もうじき済むから済んでから話を聴こう。
山中貞雄 森の石松 青空文庫
山村水廓の民、河より海より小舟|泛かべて城下に用を便ずるが佐伯近在の習慣なれば番匠川の河岸にはいつも渡船集いて乗るもの下りるもの、浦人は歌い山人はののしり、いと賑々しけれど今日は淋びしく、河面には漣たち灰色の雲の影落ちたり。
国木田独歩 源おじ 青空文庫