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明き

あき
名詞
1
標準
文例 · 用例
H町で乗った電車はほとんどがら明きのように空いていた。
寺田寅彦 雑記(1) 青空文庫
またたとい目明きでも、観察力の乏しい人は何を見てもただほんの上面を見るというまでで、何一つ確かな知識を得るでもなく、物事を味わって見るでもない。
寺田寅彦 夏の小半日 青空文庫
これはまず心の明き盲とでも言わなければならない。
寺田寅彦 夏の小半日 青空文庫
さあ、飲めってえ、と、三人で遣りかけましたが、景気づいたから手明きの挽子どもを在りったけ呼で来た。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
明きより暗きに入る處、暗きより明きに出づる處、石に添ひ、竹に添ひ、籬に立ち、戸に彳み、馬蘭の中の、古井の傍に、紫の俤なきはあらず。
泉鏡花 森の紫陽花 青空文庫
空には月の影いと明きに、行燈の燈幽なれば、その果物はみな此方より小く丸く黒きものに見ゆ。
泉鏡花 照葉狂言 青空文庫
そのほっペたが腐って黒いすもものやう、いまにも穴が明きさうだ。
宮沢賢治 秋田街道 青空文庫
車室の中は、青い天蚕絨を張った腰掛けが、まるでがら明きで、向うの鼠いろのワニスを塗った壁には、真鍮の大きなぼたんが二つ光っているのでした。
宮沢賢治 銀河鉄道の夜 青空文庫