生霊
いきりょう
名詞
標準
文例 · 用例
絶壁の下なる大深谷からは、霧がすさまじいいきおいで、皺嗄れ声を振り立てて上って来る、近づくほど早くなるかと思うと、端から砕けてサアッと水球を浴びせる、そうして呻りながら、尾根につかまり、槍先へ這いずり上って、犠牲になる生霊もがなと、捜し廻っている。
— 小島烏水 『槍ヶ岳第三回登山』 青空文庫
生霊や死霊に憑かれることは、昔からの云い慣わしであった。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
が、どうして勢がこんなであるから、立続けに死霊、怨霊、生霊まで、まざまざと顕れても、凄い可恐いはまだな事――汐時に颯と支度を引いて、煙草盆の巻莨の吸殻が一度|綺麗に片附く時、蚊遣香もばったり消えて、畳の目も初夜過ぎの陰気に白く光るのさえ、――寂しいとも思われぬ。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
白糸 おや、それじゃ私の生霊が行ってるのかしら。
— ――其一幕―― 『錦染滝白糸』 青空文庫
それでね、貴方、その病気と申しますのが、風邪を引いたの、お肚を痛めたのというのではない様子で、まあ、申せば、何か生霊が取着いたとか、狐が見込んだとかいうのでございましょう。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
大地震が襲来して数万の生霊が消散した後にその地震が当然来るはずであった事が論ぜられたりするのは事実である。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
――生霊か、死霊か、ここでその姿が消えるのではないかと、聞いている筆者は思った。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
……妖怪、変化、狐狸、獺、鬼、天狗、魔ものの類、陰火、人魂、あやし火一切、生霊、死霊、幽霊、怨念、何でも構わねえ。
— 泉鏡花 『露萩』 青空文庫
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生霊(いきりょう、しょうりょう、せいれい、いきすだま)とは、生きている人間の霊魂が体外に出て自由に動き回るといわれているもの。
出典: 生霊 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0