尖
尖
名詞
標準
文例 · 用例
第一にはημωνの尖端的強調による民族的自我の自覚である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
bとb′ との相違を見わける「尖鋭の精神」がどうしても必要だ。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
偶然などという奴は「尖鋭の精神」の権化みたようなもので、よっぽど精神をほそくとんがらかさないでは捉えにくい代物だ。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
孤獨な環境の海に漂泊する船の羅針が、一つの鋭どい意志の尖角が、ああ如何に固い冬の氷を突き破つて驀進することよ。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
彼等は太平洋の岸辺に立って、大陸からの潮風が吹き送る新日本の文明を、いつも時代の尖鋭に於て触覚していた。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
何となれば彼の中には、丁度我々の詩が求めてゐるやうな「新鮮さ」や、特殊な鋭い「敏感さ」やがあり、或る説明できない神經の尖鋭が、溌剌たる言語の中で泳いでゐるのを見るからだ。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
馬ならずとも、牛ならずとも噛みしめて見たいやうな寢よげな若草が叢がつて尖つた葉先きを空の方へ擡げる。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
尖端を上にむけて置いてある心臟の如きは殊に桃を聯想させた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫