沢々
沢々
名詞
標準
文例 · 用例
それは顔の沢々した※な女で、黒っぽい色の衣服を着ていたが、絹物の光のあるものであった。
— 田中貢太郎 『花の咲く比』 青空文庫
貴女の髪は実に沢々と黒かったですな」と彼は云い出した。
— 国枝史郎 『目撃者』 青空文庫
食卓にぴたりとつけて四脚の椅子が置かれ、更にもう一脚の椅子が、少し離れて、沢々しい箝木の床に影を落し、そして何処ともなく煙草と果実の匂いが仄かに残っていた。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『空家』 青空文庫
此あたりの彼岸花は、萩、女郎花、嫁菜の花、何よりも初秋の栄を見せるのが、紅く白く沢々と絹総を靡かす様な花薄である。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
その金鉱に富み石炭に富み、牛羊は沢々として烟村に散じ、眼界一望砂糖の天地、小麦の乾坤、今日においてすでに嶄然その頭角を顕わせり。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫