慮り
おもんぱかり異読 おもんばかり
名詞
標準
thought
文例 · 用例
娘の神は父の老翁に、こういう慮りから、宿は村里の誰かの家へ取ってあげますから、祭の今夜一夜だけは自分の家をば遠慮して欲しいと頼んだのであった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
遠き慮りなき時は、近き憂ありとは、能くも云うたものじゃと我から自分を嘲ったのである。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
やっぱり焦慮ります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
某々四五人のものは、既に一身の運命の窮極を悟り、且つは共同の被告に累の及ばんことを慮りて、なるべく詞短に問に対する答をなした丈であつたが、之等は千万言を費しても動かすことの出来ない犯罪事実を自認して居たからである。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
蓋し春暖に至れば景隆の来り戦わんことを慮りて、燕王の請えるなり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
手段は既に十分にととのい、敵将を追落し敵城を乗取ること、嚢の物を探るが如くになり居れど、ただ兵粮其他の支えの足らぬため、勝っても勝を保ち難く、奪っても復奪わるべきを慮り、それ故に老巧の方々、事を挙ぐるに挙げかね、現に貴殿も日夜此段に苦んで居らるるではござらぬか。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
夜はいよいよ更けて、風寒きに、怪者の再来を慮りて、諸君は一夜を待明かさむ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
われは物語の昔日の過に及ばんことを慮りしに、この御館を遠ざかりたりしことをだに言ひ出づる人なく、老公は優しさ舊に倍して我を※待し給ひぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
作例 · 標準
例句