海手
うみて
名詞名詞-の形容詞
標準
place by the sea
文例 · 用例
海手より日は照つけて山桜 海岸に近い南国の風景であり、光と色彩が強烈である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
丁どいまの曲角の二階家あたりに、屋根の七八ツ重ったのが、この村の中心で、それから峡の方へ飛々にまばらになり、海手と二、三|町が間人家が途絶えて、かえって折曲ったこの小路の両側へ、また飛々に七、八軒続いて、それが一部落になっている。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
風が海手からまともに吹きあてるので、満潮の河心へ乗ってるような船はここにおいて大分揺れる。
— 泉鏡花 『葛飾砂子』 青空文庫
俗にいふ越後は八百八後家、お辻が許も女ぐらし、又|海手の二階屋も男気なし、棗の樹のある内も、男が出入をするばかりで、年増は蚊帳が好だといふ、紙谷町一町の間に、四軒、いづれも夫なしで、就中今転んだのは、勝手の知れない怪しげな婦人の薬屋であつた。
— 泉鏡花 『処方秘箋』 青空文庫
私は今後の旅行にも人間の顔には特に注意を怠らぬつもりであるが、日向ではむしろ海手の方に日向的な顔がのこっているようだった。
— 第一回 高千穂に冬雨ふれり≪宮崎県の巻≫ 『安吾新日本風土記』 青空文庫
日本橋からさきは八丁堀、霊岸島、新川、新堀、永代際まで、築地の御門跡から海手、木挽町の芝居も、佃島もすっかり焼けてしまいました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
京浜電車の大森海岸駅から京浜国道へ出る海手、いま工員寮になっている待合や料亭の裏側、海岸から二百メートルほど沖の島に高い板塀で眼隠しされたバラックの屋根の起伏が見える。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
休之助は連日連夜、そこから、浜屋敷の海手の動静を監視していた。
— 山本周五郎 『風流太平記』 青空文庫
作例 · 標準
例句