空状態
くうじょうたい
名詞
標準
empty state
文例 · 用例
失業者には癪に障るほど、時間はのろのろしているし、ようやく仕事にありついた者には、勘定日から勘定日への間には、時間は真空状態みたいに、早いのだ。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
――かあつとした、真空状態になるのを待たなければ、仲々死ねないものだ。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
」「そんなものを持たない時に、真空状態になつたら?
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
真空状態で、どんなスタイルで死ぬかなンて、考へてはゐられないでせう?
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
真空状態がきたのだらう。
— 坂口安吾 『金銭無情』 青空文庫
すると急に、その量感になぐられたやうにパンクして、恐るべき真空状態に落ちこむのである。
— 坂口安吾 『金銭無情』 青空文庫
知らない人は吹雪の激しさを思ふやうだが、ピュウ/\と悲鳴のやうに空の鳴る吹雪よりも、あらゆる音といふものが完全に絶え、音の真空状態といふものゝ底へ落ちた雪のふりつむ夜のむなしさは切ないものだ。
— 坂口安吾 『石の思ひ』 青空文庫
知らない人は吹雪の激しさを思うようだが、ピュウピュウと悲鳴のように空の鳴る吹雪よりも、あらゆる音というものが完全に絶え、音の真空状態というものの底へ落ちた雪のふりつむ夜のむなしさは切ないものだ。
— 坂口安吾 『石の思い』 青空文庫