目貫
めぬき
名詞
標準
sword hilt
文例 · 用例
一時間ばかり走って、やっと都の中央の、目貫きの処に開業している、遠藤という耳鼻咽喉科病院の玄関に乗りつけた松浦先生は、滝のように流るる汗を拭き拭き、通りかかった看護婦に名刺を出して診察を頼んだ。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
それに親父が金属の彫刻師だものですから、盃、香炉、最う目貫縁頭などはありませんが、其仕事をさせる積りだつたので、絵を習へと云ふので少しばかりネ、薄、蘭、竹などの手本を描いて貰ひましたが、何、座敷を取散かしたのが、落で。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫
が、最う目貫の町は過ぎた、次第に場末、町端れの――と言ふとすぐに大な山、嶮い坂に成ります――あたりで。
— 泉鏡花 『雪靈記事』 青空文庫
家名も何も構はず、いま其家も閉めようとする一|軒の旅籠屋へ駈込みましたのですから、場所は町の目貫の向へは遠いけれど、鎭守の方へは近かつたのです。
— 泉鏡花 『雪靈續記』 青空文庫
が、その時さえこの川は、常夏の花に紅の口を漱がせ、柳の影は黒髪を解かしたのであったに―― もっとも、話の中の川堤の松並木が、やがて柳になって、町の目貫へ続く処に、木造の大橋があったのを、この年、石に架かえた。
— 泉鏡花 『絵本の春』 青空文庫
が、もう目貫の町は過ぎた、次第に場末、町端れの――と言うとすぐに大な山、嶮い坂になります――あたりで。
— 泉鏡花 『雪霊記事』 青空文庫
家名も何も構わず、いまそこも閉めようとする一軒の旅籠屋へ駈込みましたのですから、場所は町の目貫の向へは遠いけれど、鎮守の方へは近かったのです。
— 泉鏡花 『雪霊続記』 青空文庫
どこを糸で結んで手足になったか、女の身体がまるで綿で……」 十八「綿で……重いことは膝が折れそう――もっともこの重いのは、あの昔話の、怪い者が負さると途中で挫げるほどに目貫がかかるっていう、そんなのじゃない。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
作例 · 標準
名工の手による日本刀の目貫には、躍動感あふれる龍の彫刻が精巧に施されていた。
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目貫は刀の柄を美しく飾るだけでなく、握った時の滑り止めの役割も兼ねている。
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古美術商で、江戸時代の武士が愛用したという珍しい意匠の目貫を見せてもらった。
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