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折れ口

おれくち
名詞
1
標準
break
文例 · 用例
停車場近くの神社で花崗石の石の鳥居が両方の柱とも見事に折れて、その折れ口が同じ傾斜角度を示して、同じ向きに折れていて、おまけに二つの折れ目の断面がほぼ同平面に近かった。
寺田寅彦 静岡地震被害見学記 青空文庫
それには機材とほぼ同様な形をした試片をいろいろに押し曲げてへし折ってみて、その折れ口の様子を見てはそれを現品のそれと比べたりした。
寺田寅彦 災難雑考 青空文庫
その折れ口に鹽をつけて食ふと、一種の酸味と新鮮のにほひとが有る。
木下杢太郎 すかんぽ 青空文庫
柱頭の代理をつとめる尖った斜めの折れ口は、雪白の木肌に対して帽子か、それとも黒い鳥のように、どす黒く見えている。
または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 死せる魂 青空文庫
一朝南天の幹が切られるかあるいは折れるかすると、その切り口、折れ口より下方にある芽のどれかが芽を吹いて葉を出し、新枝となるのである。
第二部 混混録 牧野富太郎自叙伝 青空文庫
折れ口の様子は、力の加え方でみなちがうので、現品の折れ口をそれらと比較して、どの機片には、どういう力が加わったために折れたかということを知ることが出来た。
――白鳩号遭難事件を回顧して―― 「もく星」号の謎 青空文庫
そして、木の折れ口に氣づくと、紅梅は芯まで紅い、花ばかりでなく幹の芯まで紅いのだ。
吉川英治 折々の記 青空文庫
一抱えもありそうな樫や胡桃の大樹、山毛欅の大樹、原生マホガニイやパリサンダーの大樹等人力をもってしたならば、到底一日や二日では倒せそうもないくらいの大樹が、まだ折れ口も生々しく、木の香をプンプンさせながら薙ぎ倒されているのであった。
橘外男 令嬢エミーラの日記 青空文庫