軍王
ぐんおう
名詞
標準
文例 · 用例
熊楠謂く、是は昔全盛だつた市街が沙漠と成つたに附會した佛説で、其原話は元魏譯雜寶藏經八に、優陀羨王の子軍王立て、父出家したるを弑し、佛法を信ぜず。
— 南方熊楠 『詛言に就て』 青空文庫
旅人は妻が閨なる床に栖む蟋蟀思ふ千屈菜の花 旅人が留守する妻を思ふ歌の代表的なものの一つに軍王の 山越しの風を時じみ寝る夜落ちず家なる妹をかけて偲びつ といふのがある。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
此歌軍王とあるは考ふる所無しと古人もいへり。
— 正岡子規 『萬葉集を讀む』 青空文庫
大司馬車騎將軍王音奇其文雅。
— 狩野直喜 『楊雄と法言』 青空文庫
○山越の風を時じみ寝る夜落ちず家なる妹をかけて偲びつ 〔巻一・六〕 軍王 舒明天皇が讃岐国|安益郡に行幸あった時、軍王の作った長歌の反歌である。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
軍王の伝は不明であるが、或は固有名詞でなく、大将軍のことかも知れない(近時題詞の軍王見山を山の名だとする説がある)。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
行く間もあらせず、蜀の一軍が、鼓声|戟震して道をはばみ、「孔明の麾下、牙門将軍王平、待つこと久し」と呼ばわって掩い包んだ。
— 五丈原の巻 『三国志』 青空文庫
また牙門将軍王平に向い、「ご辺は平生もよく事を謹んで、いやしくも軽忽の士でないことを自分も知っておる。
— 五丈原の巻 『三国志』 青空文庫