開き直り
ひらきなおり
名詞
標準
文例 · 用例
なにもわては敲かしまへんぜ」 むしろ開き直り、二三度押問答の挙句、お辰は言い負けて、素手では帰せぬ羽目になり、五十銭か一円だけ身を切られる想いで渡さねばならなかった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
」「勿論、」と簡単、がちゃりと雑具の中へ小刀を投出して、柳沢は大跨に開き直り、「最初、神月がその夫人との中に感情を害したのは、不幸にも結婚の第一|日、すなわち式を挙げた日だ。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
こうしてウイルスに冒され『朝日新聞』の記事に絶命寸前まで追い込まれたオレは、かろうじて精神のディップ・スイッチを開き直りモードに切り替え、五月晴れの空のもとで立ち直りのきっかけをつかんだ。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
だがコムデックスの会場に駆け付けた記者の目がどんなに節穴であろうと(我ながら芸のない開き直りだ)、今後もいやというほどお世話になる386を多様化しようとするAMDの試みは、とてつもない衝撃力をもっているとあらためてオレはここで叫んでおくぞ。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
そんな馬鹿な事が……と笑いたくなる人はもうすこし先を読んでから笑いたくなってもらいたい……と開き直りたくなる位、作家にとっては重大な問題であると思う。
— 夢野久作 『創作人物の名前について』 青空文庫
かかってから初めて潜在意識を意識して、「あなたは妾を欺していらっしゃるでしょう」 と正面から開き直り得るような事になるのであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
」と開き直り「否、否!
— 牧野信一 『サクラの花びら』 青空文庫
「お前は土藏の鍵を、誰かに貸したことはなかつたか、こいつは大事なことだ、本當のことを言つてくれ」 平次の調子は少し開き直ります。
— 女御用聞き 『錢形平次捕物控』 青空文庫