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不図

ふと
副詞頻度ランク #2933 · 青空 956
1
標準
suddenly
文例 · 用例
甞て彼――一近代病者は、「情けぞ人の命なる」といふヴェルレーヌが一詩に不図心惹かれ、惹かれた迄はつつましやかであつたが、惹かれ終つて彼はそはそはしはじめた。
中原中也 詩に関する話 青空文庫
「困つたものだ……」 再び今の様に頭を撫でるから繰返して、不図頭を上げた時さう思つた。
中原中也 医者と赤ン坊 青空文庫
「僕は学校へ往ってしまえばそれでよいけど、民さんは跡でどうなるだろうか」 不図そう思って、そっと民子の方を見ると、お増が枝豆をあさってる後に、民子はうつむいて膝の上に襷をこねくりつつ沈黙している。
伊藤左千夫 野菊の墓 青空文庫
お糸もその時は何の気無しに聴いていたんですが、その明くる晩に旦那の高山が同役を連れて来て、前に云ったようなわけで紫鯉の話が出ると、お糸は不図ゆうべの富蔵の話をおもい出した。
むらさき鯉 半七捕物帳 青空文庫
かれは市ヶ谷の質屋に奉公している時から、近所のおみよと不図云い交すようになったが、女は武家の持ち物になっているので、万一それが露顕したらどんな祟りを受けるかも知れないという懸念から、二人は用心して、月に二、三度位ずつ雑司ヶ谷の茶屋でこっそり出逢っていた。
帯取りの池 半七捕物帳 青空文庫
――街を歩いていて不図そんな気持に捕らえられることがある。
梶井基次郎 路上 青空文庫
恋人というようなあのOの口から出そうにもない言葉で、私は五六年も前の自分を不図思い出しました。
――或る私信―― 橡の花 青空文庫
すると不図娘の奴が妙に鬱ぎ出しやがった。
有島武郎 かんかん虫 青空文庫
作例 · 標準
夜道を歩いていると、不図後ろから誰かについてこられているような気がして振り返った。
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仕事中、不図学生時代の友人の顔が思い浮かび、今どうしているのか気になった。
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引き出しを整理していたら、不図昔の恋人と一緒に撮った写真が出てきて手が止まった。
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