隠し戸
かくしど
名詞
標準
文例 · 用例
「それで勇君が、ポントスの部屋の隠し戸棚から発見した古文書というのはどんなものだネ」「僕には判らない外国の文字ばかりで、仕方がないから大辻さんに見せると、これがギリシャ語だというのです。
— 海野十三 『恐怖の口笛』 青空文庫
隣部屋へ通う隠し戸を開け、手に阿片の吹管を持ち、支那の乙女の扮装をした、若い女が現われたのである。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
五メートルもある化粧室の一方の壁は、全部ローブをおさめる隠し戸棚になっている。
— 久生十蘭 『あなたも私も』 青空文庫
もしやそこに隠し戸でもあるかと思って、わたしは再び壁を調べてみたが、もちろんそんな形跡もないばかりか、にぶい褐色の紙には継ぎ目さえも見いだされなかった。
— 貸家 『世界怪談名作集』 青空文庫
宿所の後ろには秘密な隠し戸がついていて、そこを出ると路地になっていた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
階段というよりむしろ梯子で上ってゆけるようになっていて、その入り口は二階の広間のうちにある隠し戸だけだった。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
あの男なら、死んだ棟梁の拵えた隠し戸棚かなんかを開けるに違げえねえ」「よしッ、見ていろ」 八五郎は棟梁の家へ飛びます。
— 棟梁の娘 『銭形平次捕物控』 青空文庫
久治をつれて来て、土蔵の中へはいりましたが、その中に拵えた隠し戸棚を見つけることは容易でなく、それを開けるのにまた久治と平次は智恵を傾けました。
— 棟梁の娘 『銭形平次捕物控』 青空文庫