手負い猪
ておいじし
名詞
標準
cornered animal
文例 · 用例
と、小屋から手負い猪のように、一人の男が飛び出して来た。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
消えてゆく獣の屍 おりから今度は仔牛ほどもある、荒れ狂った一頭の手負い猪が、氷の川を一刎ね刎ねて武兵衛目懸けて襲って来た。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
しかも眼もくれずに手負い猪のようになって飛び込んだ控えの間へ通ずる扉には、ちゃんと鍵が降りて、そこの書棚の下、扉一切合切をあけ放ってみたが、別段何者も潜んでいる様子はなかった。
— 橘外男 『陰獣トリステサ』 青空文庫
手負い猪に最後のとどめを刺す深い陥穽を用意して。
— 江戸川乱歩 『白髪鬼』 青空文庫
そこでお歌いになりました御歌、天下を知ろしめす天皇のお射になりました猪の手負い猪のくいつくのを恐れてわたしの逃げ登つた岡の上のハンの木の枝よ。
— 現代語譯 古事記 『古事記』 青空文庫
手負い猪のように東渓山の麓へと曳きずられていった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
思わず、彼が左の肱で、眼をこすったせつな、これも手負い猪となった藤五が、「畜生っ」 ひと声、迫った。
— 婆娑羅帖 『私本太平記』 青空文庫
命は船頭に向かって、「おい、あすこの山に大きなておいじしがいるという話だが、ひとつそのししをとりたいものだね。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
作例 · 標準
手負い猪の突進は、恐ろしいものがある。
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彼はまさに手負い猪のようだった。何が何でも目標を達成しようとしていた。
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絶体絶命のピンチに、手負い猪のような反撃を見せた。
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