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心乱

こころみだれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
」 白糸は心乱れて、ほとんどその身を忘れたる背後に、「あなた、どうなすった?
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
ただその果敢ない恋の範囲内で満足した故に死に対しても何の心乱るるところもなく思い詰めたとはいうもののそれを程よい夢に化して夢の美しさに淡く酔いつつ、ほほ笑んでこの世を去って行ったのだ。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
かの三通はげに貴嬢が読むを好みたまわぬも理ぞかし、これを認めしわれ、心乱れて手もふるいければ。
国木田独歩 おとずれ 青空文庫
幸いにして妄想や偏見に堕ちず、危ない考えに心乱すことが無いとしても、その得るところは少ない事であろう。
幸田露伴 悦楽(現代訳) 青空文庫
晴れがましくは少しもお思いにならぬ相手ではあったが、筆を選んで白い紙へ、中道を隔つるほどはなけれども心乱るる今朝のあは雪 と書いて、梅の枝へお付けになった。
若菜(上) 源氏物語 青空文庫
得体の知れない恐怖に襲われて、若者は我を忘れて先を急ぐ、心乱れ大事な食料もうち捨てて。
A STUDY IN SCARLET 緋のエチュード 青空文庫
かかることありし翌日は夥く脳の憊るるとともに、心乱れ動きて、その憤りし後を憤り、悲みし後を悲まざれば已まず、為に必ず一日の勤を廃するは彼の病なりき。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
貫一は見るにも堪へず心乱れて、「これ、宮、確乎しろよ」「あい」「赦したぞ!
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫