呼び掛け
よびかけ
名詞
標準
文例 · 用例
「あなた、あなた……」と、靴音を聞きつけてから七八間も歩いたかと思ふと、私は突然背後から呼び掛けられた。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
」小さい声だったけれど、その呼び掛けは母の胸を突き刺した。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
あちら、こちらを見渡し、むかしの商売仲間が若い芸妓などを連れて現れると、たちまち大声で呼び掛け、放すものでない。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
一同より少し遅れてそッと呼び掛ける。
— 山中貞雄 『なりひら小僧』 青空文庫
その自己がその刹那において直覚したものこそ、真に自己の声、自己を証明する声、真の自己が自己に呼び掛ける声、教える声――しっかりその声を聴取なさい。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
もし、その前にひざまずきさんげするほどの価値も親しみも人間のうちに見出せないならば南無、み仏よと呼び掛けなさい必ず必ずみ仏は来給うさんげなさい、み仏の前にそして心のよごれを拭ってお貰いなさい。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
その調子があまりに突拍子もないので満廷のものは、少しく可笑味を感じ乍らも、彼が何の為に裁判長を呼び掛けたかを次の問によつて明にしようと思はぬものはなかつた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
或は「起ち上れ大阪」と呼び掛けるか、「大阪よ起ち上れ」と叫ぶ方が、目下の私の気持から言ってもふさわしいかも知れない。
— ――戦災余話 『起ち上る大阪』 青空文庫