粉袋
こなぶくろ
名詞
標準
文例 · 用例
形は丸筒、生地は竹、塗りは朱うるし、緒締めのふたがあって、中をしらべてみると、刀剣の手入れにはなくてかなわぬ紅絹の打ち粉袋がはいっているのです。
— 毒を抱く女 『右門捕物帖』 青空文庫
誰でも可い、氏に、「君の腹は恰で粉袋のやうに膨れてゐる、屹度臍なんか無いだらう。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
」とタフトはメリケン粉の粉袋のやうに、はち切れさうな顔を歪めて笑つた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
そこへ米利堅粉の粉袋のやうな、真つ白な頭がぬつと入つて来て、後からじつと書物を覗き込んでゐたが、暫くすると、三土氏の肩越しに長い手を出して、書物の表紙をめくつた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
二人が○○獣の生擒の話で夢中になっているとき、二人の傍には、いつ何処から現れたかしらないが、例の黒眼鏡の断髪の外国婦人が忍びよって、そこらに散らかっている雪のように白い木屑を、せっせと掃きあつめてはメリケン粉袋にぎゅうぎゅうつめこんでいた。
— 海野十三 『○○獣』 青空文庫
あたしは、メリケン粉袋のような身体を同じところに横えたまま、ただ夫がするのを待つより外なかった。
— 海野十三 『俘囚』 青空文庫
それどころか、アメリカから買い込んだメリケン粉袋が埠頭に積んであるというデマさえ飛んだ。
— 宮本百合子 『五ヵ年計画とソヴェトの芸術』 青空文庫
それは外套がまるで粉袋のように恐ろしくだぶだぶにできているから、何かポケットの中で抑えているとは、外側から気づかれるはずはない。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫