才華
さいか
名詞
標準
文例 · 用例
表面は蛟龍雲を吐いて神有の祕密をそめて見るや裏面には伶人|額をたれて物思ひ煩ふなよび姿才華悧悧たる眼ざしには工匠が怨みもこもりけんよ。
— 萩原朔太郎 『古盃』 青空文庫
その賢士を求める心が偽りの無いことも知るべきで、この人にこの心あって、しかも尚王猛の面前に瞳|穏やかに、苻堅はただこれ善人そのものとして、才華で人を威圧することもなかった。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
後年それが段々趣味的になり、洒落になり、自己陶酔的に陥り、才華に委せて、自身の興味に溺れて行けたことは、寧ろ彼の芸術生活の此の上もない幸福であらう。
— 徳田秋聲 『亡鏡花君を語る』 青空文庫
少年時代に十分な才華を輝かしたあの人が、また少しも出られないでいる。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
そこには口を衝いて出るやうな才華の煥發があり、わざとらしくないユウモアもある。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
才華を誇つてと見る人が有るとしたら、私はそれにさへ反対したくなる。
— 水野葉舟 『言文一致』 青空文庫
江南二省二萬餘の士子此一試場に會して才華を鬪はし、而かも登第僅に約百五十人のみと云ふに至りては、蓋しこれ文明の一大偉觀にして、歐米諸國と雖、之に比隆すべきものあらず。
— 原勝郎 『貢院の春』 青空文庫
そしてその才華を瑚連にさえたとえた。
— 下村湖人 『現代訳論語』 青空文庫