寄せ来る
よせくる
動詞-来る動詞-自動詞
標準
to come surging (waves, enemy troops, etc.)
文例 · 用例
火の島宮沢賢治海鳴りのとゞろく日は船もより来ぬを火の山の燃え熾りて雲のながるゝ海鳴り寄せ来る椿の林にひねもす百合掘り今日もはてぬ
— 宮沢賢治 『火の島』 青空文庫
庄助、兄茂左衛門と共に三百騎、大谷村の塚谷まで引退いて寄せ来る敵と奮戦して、筒井の家来、島左近に討たれた。
— 菊池寛 『賤ヶ岳合戦』 青空文庫
然も此の霧の中に、野面を蹴かへす蹄の音、九ツならず十ならず、沈んで、どうと、恰も激流|地の下より寄せ来る気勢。
— 泉鏡花 『二世の契』 青空文庫
我らは九十九里ヶ浜の渚に立ちて、寄せ来る太平洋の高浪を見てその強烈なる力に驚く。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
しかるにそれほどの力を以て寄せ来る浩波も、打ち破りがたきある力に制せらるる如くにそのまま後退するのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
静かに寄せ来る波……然し、沖には白波がいたく吠えている。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
そして少し上目をつかって鏡のほうを見やりながら、今まで閉止していた乱想の寄せ来るままに機敏にそれを送り迎えようと身構えた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
西も東も、皆敵ぞ南も北も、皆敵ぞ寄せ来る敵は不知火の筑紫の果ての薩摩潟(4)「君もあの歌を習ったんだね」私は聞いた。
— A WISH FULFILLED 『男子の本懐』 青空文庫