斬髪
ざんぱつ
名詞
標準
文例 · 用例
この年十二月三日に保と脩とが同時に斬髪した。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
優は何時斬髪したか知らぬが、多分同じ頃であっただろう。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
優は少し早く東京に入り、ほどなく東京を距ること遠からぬ浦和に往って官吏をしていたが、必ずしも二弟に先だって斬髪したともいいがたい。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
人はあるいは抽斎の子供が何時斬髪したかを問うことを須いぬというかも知れない。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
此間から見えなかつた斬髪機が一挺、此職人が何処かに隠し込んで置いたのを見付かつたとかで。
— 石川啄木 『天鵞絨』 青空文庫
斬髪は一ヶ月一度位、床屋を呼び来りて、自分は半ば身を起して居て刈らしむ。
— 正岡子規 『明治卅三年十月十五日記事』 青空文庫
たまに店にいる時は、ずっと店の前の方へ腰かけをもちだして、お客に白いきれをかけて斬髪をしているその道具が、菊五郎のおはこの『梅雨小袖昔八丈』の髪結|新三が持ってくるのとそっくりそのままのをつかっている。
— 長谷川時雨 『西洋の唐茄子』 青空文庫
尤もトマトなんて、知っているものもすけなければ、食べることなどはなおさらだったであろうが、細竹でささえて、二尺五寸ばかりに伸びたそれは、葉が茂って赤い実が美しく、斬髪の客の傍におかれてあった。
— 長谷川時雨 『西洋の唐茄子』 青空文庫