画技
がぎ
名詞
標準
文例 · 用例
観客は亮の兄弟と自分らを合わせて四五人ぐらいはあったが、映画技師、説明者が同時に映画製造者を兼ねるのみならず、肝心のガラス板がやっと二枚ぐらいしか掛け替えがないのだから亮の骨折りは一通りでなかったろうと思われる。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
極めて平凡なものの観察でさえも映画によって始めて可能な利益があるとすれば、映画技術によってのみ得られる観察、例えば高速度撮影や反対の低速度撮影のごときものの効能は今更云うまでもないことである。
— 寺田寅彦 『教育映画について』 青空文庫
エリック・エリオット、映画技術と芸術(岸松雄訳)。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
で、そういう人を強いて宗教なら宗教の方へ心を向けるように修行させれば、修行をするだけの効果が顕われない事はないが、しかしそれは寧ろ愚な事で、もしそういう場合で気が散るならば、それは寧ろ趣味に随順して思い切って宗教の事を棄てて、そして好むところの画技ならば画技に心を委ねて仕舞う方が良いのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
これにはもちろん、進んだ映画技術も手伝っていることであろうから、簡単な結論は下せないが、一般に外国のナンセンス物は、破壊的で、非伝統的で、構想が突飛を極めているが、日本のそれは常識的な、中庸的な、生温かさに包まれている。
— 平林初之輔 『昭和四年の文壇の概観』 青空文庫
それから、いろいろと、現代の大家たちの絵について、かなりしっかりとした画技の熟達を見せながら、少しも人の心を刺戟し、感動させる力のない、調子の低い様々の画を示して問う人たちを見る。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫
画技の下敷となり半死半生の姿を以て、しかもそれに馴れ切って平然と生きている処の大勢があるものである。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫
私は、以上述べた処の素描、及び人体写生を以て画技における基礎工事と考えるのである。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫