香の木
こうのき
名詞
標準
文例 · 用例
浅香の木の折敷二つに菓子と杯を載せて御簾から出された。
— 竹河 『源氏物語』 青空文庫
陸軍病院に敬意を表し、護国神社に合掌する、青銅の大鳥居は尊い、大厚皮香の木ぶりをよろこんだ。
— 昭和十四年 『旅日記』 青空文庫
其|出石人の一人で国の名を負うたたぢまもりの、時じくの香の木実を取り来よとの仰せで渡つたのは、橘実る妣が国なる南の支那であつた。
— 異郷意識の起伏 『妣が国へ・常世へ』 青空文庫
此不自然な昔人の考へを、下に持つた物語として見なければ、香の木実ではないが、匂ひさへも※ぎ知ることが出来ないであらう。
— 異郷意識の起伏 『妣が国へ・常世へ』 青空文庫
出石びとの祖先の一人たるたぢまもりが「時じくの香の木実」を採りに行つたと伝へる常世の国は、大体南方支那に故土を持つた人々の記憶の復活したものと見る事が出来る。
— 常世の国 『古代生活の研究』 青空文庫
香の木の実が生るでなし、はなたちばなが咲くでなし、蜜柑の木より榊とも、樒の木とも云ふ方が、かなつたやうな若い木で、穂すすきめいた弓なりの、四尺ばかりの五六本。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集拾遺』 青空文庫
橘の実を「ときじくの香の木の実」と言うた。
— 折口信夫 『花の話』 青空文庫
庭の後に木香の木の棚があった。
— 蒲松齢 『嬰寧』 青空文庫