標式
ひょうしき
名詞
標準
文例 · 用例
また近年出て来た『歌経標式』でありますが、奈良朝の末の光仁天皇の宝亀年間に藤原浜成が作ったという序があって、歌の種類とか歌の病というようなことを書いたもので、そんな時代にこんな書物が果して出来たかどうか疑問になるのであります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
ドリアン、グレーなどは標式的デカダンには相違ないが、しかし何処かまだ自由でないやうなところがあると思ふ。
— 田山録弥 『J. K. Huys Mans の小説』 青空文庫
小説は文字標式による精神活動の高度な表現である。
— ――結婚のモラル―― 『人間の結婚』 青空文庫
寿永革命史中、経世的手腕ある建設的革命家としての標式は、吾人之を独り源兵衛佐頼朝に見る。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
統計とは一定の質を特色づける一定標式によって、この質をもつ一群の物質の量的規定を発見することであるが、併し同時に、量の一定以上の変化は新しい質をなすと見ることによって初めて、大量集団相互の間の本質的分類が可能になるのである。
— 戸坂潤 『読書法』 青空文庫
団十郎はこの点純粋の明治の顔を持っていて、女でいえば洗髪のおつまのような其の世代の標式といえるのである。
— 高村光太郎 『九代目団十郎の首』 青空文庫
五代目菊五郎についても素より団十郎と同じ事が言えるわけであるが、菊五郎の方は余りに多く俳優であり過ぎて、その現われ方がむしろ旧幕の延長として意味があり、当代の文化一般を肉体化していたような趣のある包摂的な団十郎に比べるといささか世代の標式とはなし難い。
— 高村光太郎 『九代目団十郎の首』 青空文庫
維新革命史中において、建設的革命家たる標式は、独り島津斉彬においてこれを見る。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫